2013/04/26

2013/04/26 山中

Distinct Roles of Segregated Transmission of the Septo-HabenularPathway in Anxiety and Fear.
Yamaguchi T, Danjo T, Pastan I, Hikida T, Nakanishi S.
Neuron. 2013 May 8; 78(3);

Septum(中隔核)からHabenulaへの経路が
不安行動に関連していることはこれまでのlesion studyで
知られていたが、一口にseptum、habenulaといっても
その中には細かく領域が分けられていて、投射関係も異なる。

この研究ではトランスジェニックマウスを用いて、
septumの中の亜領域である
BAC(bed nucleus of anterior commissure)から
dorsal medial habenulaへの投射が不安行動(anxiety)の発現に、
TS(triangular septum)から
vental medial habenulaへの投射が恐怖(fear)に対する応答に
それぞれ関連していることを経路選択的に阻害することによって
見いだした。

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2013/04/26 野々村

The dorsomedial striatum encodes net expected return, critical for energizing performance vigor.
Wang AY, Miura K, Uchida N.
Nat Neurosci. 2013 Apr 14.

ラットのDorsomedial Striatumがresponse vigorを調整すること(action selectionではなく)に重要な役割を果たしていることを主張した論文です.

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2013/04/19

2013/04/19 春野

Carter RM, Bowling DL, Reeck C, Huettel SA.
Science. 2012 Jul 6;337(6090):109-11.

  • TPJの予測性はヒト相手に選択的という意味で社会認知のネットワークにおいて特別 
  • TPJは他のエージェントが持つ行動的な適切性に感度を持つ 
  • TPJ のtDCS刺激で他者への感度を上げられる?

2013/04/19 榎本

Social cognition in the we-mode.
Gallotti M, Frith CD.
Trends Cogn Sci. 2013 Apr;17(4):160-5.

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Vervet Monkeys Solve a Multiplayer "Forbidden Circle Game" by Queuing to Learn Restraint.
Fruteau C, van Damme E, Noe R.
Curr Biol. 2013 Mar 26. pii: S0960-9822(13)00210-8.

サバンナモンキー(ベルベットモンキー・ミドリザル)集団の“立入り禁止サークル”ゲーム。順位の低い個体に報酬を全員に供給する特権を与え、上位個体の行動変化をみることにより、展開型ゲームのひとつとして、囚人のジレンマ的でないナッシュ均衡をモデル化しています。

とはいえ、平和裡に社会的調和(っぽいもの)が達成されるためには観察学習や模倣、個体間の交流は必要ないって結論で、じっさい各個体だけの強化学習でぜんぶ説明できてしまう。せっかくゲーム理論を持ちだしていろいろやっているのだから、メタパラメータと相関するような行動だったり、人為的操作の影響なんかをもう少し突っ込んで解析してほしいところです。特に、ヒエラルキーの変動がなかったのかは気になるところ。いぜんの論文をみると、グルーミング行動は変化するみたいだけど……。

Current Biology - Social Coordination: Patience Is a Virtue for Vervet Monkeys
解説記事